相続税の納税義務者とは?
相続や遺贈(遺言によって財産をあげること)によって財産を受け取ると、その受け取った人は相続税の納税義務者となります。
また相続や遺言で財産を受け取らなくても、相続時精算課税制度を適用して、生前に被相続人から財産をもらった人も納税義務者となります。
所得税や法人税では、居住者や非居住者、恒久的施設(PE)の有無などで課税となる範囲が変わってきますが、相続税ではどうなっているのか?
基本的には4つの区分にわかれます。
①居住無制限納税義務者
・どういう人のこと?
財産を受け取った時に日本に住所を有している
・課税される財産の範囲は?
日本国内、日本国外にあるかを問わず、取得した財産全部(全世界財産)
相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
②非居住無制限納税義務者
・どういう人のこと?
財産を受け取った人が日本国籍を有している
かつ
その人又は被相続人が相続開始前5年以内に日本に住所を有していたことがある
・課税される財産の範囲は?
日本国内、日本国外にあるかを問わず、取得した財産全部(全世界財産)
相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
③制限納税義務者
・どういう人のこと?
財産を受け取った時に日本に住所がない人
・課税される財産の範囲は?
取得した財産のうち日本国内にあるもの(国内財産)
相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
④特定納税義務者
・どういう人のこと?
相続や遺贈で財産をもらっていない
かつ
被相続人から相続時精算課税制度を適用して財産をもらった人
・課税される財産の範囲は?
相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
また相続税法では、納税義務者を財産を受け取った個人と規定しているのですが、法人等を個人とみなして相続税を課税する「みなし規定」というのもあります。
①代表者・管理者の定めのある法人格のない社団や財団
・どんな時に納税義務者になる?
遺贈があった場合
又は
遺言でこれらの社団等を設立するための財産提供があった場合
②持ち分の定めのない法人
・どんな時に納税義務者になる
①と同じ
かつ
遺贈者の親族やこれらの人と特別な関係がある人の相続税の負担が、不当に減少する結果になると認められるとき
ただし、この「不当に減少する結果」になるかどうかの判断基準は、相続税法施行令第33条第3項の要件を満たしているかどうかによります。(満たしていればみなし規定は適用されません)
ちなみに「持ち分の定めのない法人」というのは、一般社団法人、一般財団法人、学校法人、NPO法人、社会福祉法人、宗教法人などをいいます。
あえて相続税ということで書かせていただきましたが、贈与税についても、その取扱いは同様です。
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当記事は、掲載日時点における法律等に基づいて記載しており、個人的見解も含まれておりますので、同記事を参考にされた結果、損害が生じたとしても、責任を負うものではありません。
小暮会計事務所
税理士 小暮 巌
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お久しぶりです。今回もいろいろ記事を読みながら勉強させて頂きました。パートナーの事を考えると、居住者、非居住者という言葉には敏感に反応します。御互いにまだ両親、親族とも元気ですが、こういう知識は頭の隅っこにあると違いますね。これからも宜しくお願いします。
投稿: 遠距離 | 2011.11.25 09:42
遠距離様、お久しぶりでございます。
相続税、贈与税といった資産に課税する税金は、今後増税の方向で進んでいくと思われます。
近年は相続税が課税される人は全体の4%~5%でしたが、おそらく課税最低限(基礎控除)が引き下げられることから、相続税を納める人は増えていくのでしょう。
遠距離様がおっしゃるように、税金は内容を細かく知らなくても言葉として知っておくだけでも、何かあったときに役に立つこともあると思います。
コメントいただききありがとうございました
投稿: いわやん | 2011.11.25 11:36