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「年末調整」~税務調査で指摘を受けないために~

年末調整の時期が近づいてきました。

書類がなかなか集まらなかったり、扶養の異動事項が多かったり、経理担当の方にとってはストレスがたまる時期じゃないでしょうか。

毎年この時期になると年末調整関連の記事を書いていますが、今回は税務調査の際に年末調整絡みでよくある指摘事項について書いてみます。

挙げ出すときりがないので、とりあえず5項目。

文章中では便宜上「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は「扶養控除申告書」としています。

①扶養控除申告書の提出を受けていないのに年末調整をしていた

たった1枚の書類ことなので、従業員の出入りが激しい会社などは、案外と提出を受けていないというケースが見受けられます。

原則は扶養控除申告書の提出がない従業員については、乙欄課税といって高めの税率で税金を課税して、その精算は年末調整ではなくて確定申告になります。

では実際のところ税務調査で把握された場合、どうなるかですが、、、。

杓子定規の調査官もいて一概には言えませんが、扶養控除申告書の後出しが認められて「今後気をつけてください」となることが多いのではないでしょうか。

「なあんだ、結局平気じゃん!」と思わずに、1枚の書類ですので億劫がらずに提出を受けましょう(笑)

②他からも給与をもらっている従業員が、その支払先にも扶養控除申告書を提出して年末調整を受けていた。

扶養控除申告書を提出して年末調整を受けれるのは1カ所の支払先だけです。

そしてどの支払先に扶養控除申告書を提出して年末調整を受けるかは、従業員の意思によります。

扶養控除申告書を提出しない支払先の給与については、①でもふれたように乙欄課税となり、精算は年末調整された給与と一緒に確定申告で行うことになります。

ではまたここで税務調査で把握された場合、、、

その従業員が、年末調整済であれ、年末調整未済であれ、すべての源泉徴収票を添付して確定申告をしていることが確認されれば、不問になる場合が多いでしょうね。

ただし現行(進行)年分について、自社が扶養控除申告書の提出ができない支払先となれば乙欄課税はされてしまうことにはなるでしょう。

③年の途中で再就職した従業員について前職分の給与を含めずに年末調整をしていた。

同じ年に前職分の給与がある場合には、その分を含めて年末調整を行うことになります。

前職分の給与額と源泉徴収税額は原則として源泉徴収票で確認することになるので、従業員から前職分の源泉徴収票の提出がない場合には、その従業員の年末調整は保留することになります。

税務調査で把握された場合、、、

原則として従業員へ還付された税額分の追徴課税を受けることになるでしょう。

ただし従業員が前職分を含めて確定申告していれば、指導事項(今後は気をつけてねという意味)となる場合が多いでしょう。

④非居住者の従業員の給与を年末調整していた。

非居住者に該当する従業員は、支払われた給与に対して一律20%で源泉徴収を行うことになり、課税関係はそこで終了します。(つまり精算はできずに税金引きっぱなし)

税務調査で把握された場合、、、

非居住者関係は、ほぼ100%追徴課税が行われると思って間違いないでしょう。

誤って年末調整をしていた場合には、改めて非居住者期間について20%で課税が行われて、支払者は追徴課税を受けることになり、その本税分を従業員から徴収する必要がでてきます。

最終的にはその従業員が、自身の居住地国で申告をして、日本で納めた税金を外国税額控除という形で精算することになります。

⑤住宅ローン控除の計算誤り

連帯債務割合を考慮せず100%で年末残高を計算していたり、税務署が発行した証明書と同じ金額を毎年控除していたりと様々なパターンがあります。

住宅ローン控除は税額控除なので間違えると影響が大きいので、計算には特に注意が必要です。

税務調査においては、従業員の確定申告の有無や税額異動の有無などを考慮して、追徴課税が行われるか判断されることになるでしょう。

それから年末調整とはちょっと外れてしまいますが、せっかくなので源泉所得税が課税漏れとなっている、よくあるケースについて最後にひとつ。

それは永年勤続表彰などで金銭を支給しているケースです。

所得税の通達上では、支給される記念品等が社会通念上相当と認められる場合には課税されない取り扱いとなっていますが、あくまで物品に限りです。(所得税基本通達36-21、36-22)

金銭で支給すると金額の如何を問わず、すべて課税となりますので注意してください。

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当記事は。、掲載日時点における法律等に基づいて記載しており、個人的見解も含まれておりますので、同記事を参考にされた結果、損害が生じたとしても、責任を負うものではありません。

小暮会計事務所
税理士 小暮 巌

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コメント

いつもいわやんさんのブログ読んで、勉強させてもらってます。
丁寧にいつもありがとうございます。

自分の友人はほかからも給料をもらってるのに、その支払先にも扶養控除申告書を提出して年末調整を受けていました!!!
こういった例って結構あるんでしょうね。 

それから、自分の彼女は日本と海外で仕事をしてるのですが、滞在期間的にいえば、五分五分の割合でしょうか。
いずれ、非居住者扱いとして、、税務調査で把握された場合を考えると、かなり面倒だと感じています。日本で払った税金を証拠として、あちらでの税金を調整する作業を、、海外の税理士をとおしてやってもらうことを考えるのも頭痛いですね。そこまでの英語力があって、自分でできればなんの問題もないのでしょうけど。、。ところで彼女は投資のためと、あちらで不動産を購入してもっていて、(ただしローンで返済中)海外にいるときには、その家をベースに仕事をこなしています。ちなみに日本では賃貸マンションの自分の家に身を寄せています。いずれ二人で合同事業にしようと計画していますが、
どちらの国を居住ベースにするか、、まだ決めていません。
いずれにしても自分達の場合少し先の話とはいえ、、いずれかの居住国で申告して、いずれかで納めた税金を外国税控除という形で清算することになるんですね。。。。

遠距離様、コメントありがとうございます(*^_^*)

確かに2ヵ所以上から給与をもらっていてそれぞれ年末調整を受けているケースというのは意外とあると思います。

それぞれの会社が適正に給与報告書を市役所等に提出していれば、結果として把握されることになるのでしょうが、私の経験からすると確定申告をしている人も多くいるので、税法の手続きからは外れたとしても、その人が納めるべき税金は国庫には入っているということになりますね。
もちろん税法を遵守した処理を行うべき税理士としてはOKとは言えませんけどね(笑)

居住者か非居住者かは、通常はその国の国内法(税法)によって判定しますが、双方の国で居住者と判定される場合には、二重課税防止のために国ごとに締結した租税条約によります。
ですから国がどこかによって結果が変わることもあります。

一般的には「恒久的住居の存在する国」「利害関係の中心的な国」「国籍」などの順で検討していくことになります。

正直言ってなかなか難しい問題です、、、(;一_一)

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