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年の途中で帰国したサラリーマンの課税関係

今日は、海外の子会社に出向していた社員が、年の途中で日本に帰国して国内の親会社に戻った場合の給与の課税関係の話です。

次のケースを考えてみます。

①日本の内国法人Aの日本人社員甲は、平成18年7月1日から平成21年6月30日までの3年間アメリカの子会社Bに勤務。

②平成21年7月1日に帰国。

③平成21年6月までの給与はアメリカで甲に支払われている。

④子会社Bからの賞与は甲の帰国後7月20日に支払われた。

以前に書いたこともありますが、「非居住者」は国内源泉所得(日本国内で発生する所得)に対してのみ日本での課税が行われます。

甲は、アメリカ在住期間は所得税法上の「非居住者」となり、非居住者期間に支払われた子会社Bからの給与は、国外源泉所得(日本国外で発生する所得)となり日本での課税は行われません。(所得税法2①五、7①三)

そして甲は帰国した7月1日から居住者となります。

所得税法上の居住者は「国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人」とされており、甲は条文の前半部分の「国内に住所を有し」に該当することになります。(所得税法2①三)

さらに「国内に住所を有する」場合の推定規定が所得税法施行令第14条にありますので、時間があればあとで確認してみてください。

甲は平成18年7月1日から平成21年6月30日まで非居住者、7月1日から居住者(厳密に言うと「非永住者以外の居住者」)となります。

居住者となると、国内源泉所得と国外源泉所得を含めたすべての所得が日本で課税されることになります。(所得税法7①一)

いわゆる居住者の「全世界所得課税」です。

帰国後の内国法人Aからの給与は当然のことながら国内源泉所得ですから日本で課税されますが、子会社Bからの賞与も日本で課税されることになります。

子会社Bからの賞与は、甲が非居住者であった期間における所得ですから国外源泉所得です。

仮にこの賞与が6月30日までに支払われていたとすれば日本での課税は行われないのですが、支払いを受けたのは7月20日です。

その時点で甲は居住者です。

居住者は「全世界所得」ですから、この国外源泉所得である賞与についても日本での課税対象となってしまうのです。

ただ、この賞与についてアメリカで課税されている場合には、外国税額控除の適用を受けることができます。(所得税法95)

具体的には、平成21年中の内国法人Aからの給与や賞与と子会社Bからの賞与を合算して確定申告を行い、外国税額控除の適用を受けて二重課税の調整をすることになります。

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当記事は、掲載日時点における法律等に基づいて記載しており、個人的見解も含まれておりますので、同記事を参考にされた結果、損害が生じたとしても、責任を負うものではありません。

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コメント

非居住者が関係する申告は毎回取り扱いに悩みます。
間違うと税額に大きく影響しますし。
いくら勉強しても自信つきません(笑)
先生はお詳しそうでうらやましい!

私もどのようなケースでも取り扱いには神経を使っています。
該当する国との租税条約を読まないといけないことも多くありますからsweat01
スキルアップのために日々勉強ですよね~shine

いわやんさんは、海外関係のことが強いから、
いつもすごいなあって思います(=^・^=)
尊敬してます。

素人の私には、チンプンカンプンですが(・・;)
いわやんさんのような方がいてくださるとみんな助かりますね(*^_^*)

やっぱり税理士さんてそれぞれの持ち味とかいろいろあるんですねぇ。

(税理士さんイコール数字とにらめっこばかりしてる)イメージがあった私、、、、(>_<) ゴメンナサイ。。。。

でも、いわやんさんを見てると、
それだけじゃ税理士さんは務まらないんだなあっていつも思います。
あったかい心と、あと、その後に数字が仲良く一緒にくっついてくるみたいな(=^・^=)
そんな感じです。

JUMIさ~ん!
私なんてまだまだ海外関係に強いだなんて言えませんcoldsweats01

最近特に新聞紙上を賑わしている移転価格税制に強くないと海外関係が強いとは公に言えないですsweat01

移転価格税制って言ってもピンとこないかもしれませんが、日本を代表する上場会社が海外子会社との取引において数百億円以上の申告漏れを指摘されたというニュースを何度か聞いたことがあるかもしれませんが、その関係です。

国際税務は経験値がモノを言う世界で、各国との租税条約や税法を読んでも答えが出ない難しさがあって、かなり深く特殊な世界なのです。

でも海外関係・国際税務に強い税理士と言われるように頑張りたいですshine

居住者、非居住者、国内源泉所得、国外源泉所得、外国税額、頭悪いので整理つかないです。
税金関係の単語って難しいですよね?

確かに税金に関する用語ってとっつきにくいと思います。
○○控除という用語も、もっと馴染みやすい言い方ないかな~と自分も思った事ありますから(笑)

でも結局は慣れなのでしょうね。
普段の生活で使わない用語ばかりの税法も、読みなれるとちょっとした専門書を読むような感覚で理解できるようになってきます。

ただ措置法関係はカッコ書きが多いので、読むのに結構苦労しますcoldsweats01

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