アマゾン関連会社に140億円追徴課税
ネット上で、「アマゾンに140億円追徴」というニュースが流れました。
140億円という金額からして、最初見た時は移転価格絡みかと思ったのですが、どうやら違うようです。
外国法人や個人の非居住者に対する課税制度は、本国との二重課税の問題もあるため、納税義務者の範囲、課税所得の範囲、課税方式、税率などが税法や租税条約で決められています。
外国法人も非居住者も、基本的には日本国内で生じた所得(国内源泉所得)を課税範囲として、国内に支店等の事業上の拠点(恒久的施設)があるかどうかによって、異なった課税方式(申告納税、源泉分離課税、非課税等)をとっています。
今回の課税は、国内にアマゾン関連会社の事業上の拠点である恒久的施設があったかどうかが問題となったようです。
恒久的施設がなければ、事業から生じた所得に対して日本の税金はかかりません。
恒久的施設のことを、通常、横文字を使ってPE(Permanent Establishment)と言ったりします。
PEがなければ事業から生じた所得には税金がかからない。
”PEなければ課税なし”の原則です。
東京国税局はPEがあったと認定したようです。
PEは、形態によって、1号PE、2号PE、3号PEと、それ以外(つまりPEがない場合)の4つに区分されます。
PEの規定は、法人税法なら第141条、所得税法なら第164条にあります。
同条の1号、2号、3号が、それぞれ1号PE、2号PE、3号PEになります。
1号PE(支店PE):支店、工場その他事業を行う一定の場所
2号PE(建設PE):建設作業等を1年を超えて行う場所
3号PE(代理人PE):自己のために契約を締結する代理人を置いている場合
またPEには、税法上(いわゆる国内法上)のPEと、租税条約上のPEがあって、それぞれ範囲が異なっていることがあります。
当然、租税条約が国内法に優先しますが、日米租税条約上のPE規定(第5条)は、基本的に国内法と同じです。
東京国税局は、アマゾン関連会社の物流センター内にいわゆる1号PEが存在するとして課税を行ったものと思われます。
移転価格の課税もそうですが、国際課税の世界は金額の単位が半端じゃありませんから、追徴課税が会社に与える影響は甚大ですね。
アマゾン関連会社側は、日米二国間の相互協議を申請したようですが、協議が決裂してしまうこともあります。
協議が決裂すれば二重課税は解消されず、会社は日本とアメリカに二重に税金を納める結果となります。
≪関連条文等≫
(法人税法141、法人税法施行令185、186、法人税基本通達20-2-1~20-2-12)
(日米租税条約、OECDモデル条約)
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小暮会計事務所
さいたま市緑区馬場1-13-1
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コメント
アマゾンは140億とりあえず納めるのでしょうか?
投稿: 七夕 | 2009.07.07 00:21
どういう結果になるか分かりませんし、納付しなければ半端じゃない延滞税がかかってきますから、まずは納付するのが一般的だと思います。
投稿: いわやん | 2009.07.08 21:37